発達障がい当事者の声

自己肯定感が低いために頑張りすぎてしまう

ペンネーム:もりん 

私は、現在就労継続A型に通所しています。仕事内容はミールキットの組み立てで、出荷のためにバッカンを積む作業を担当しています。仕事は楽しいのですが、数量が多いときは大変です。私自身の問題点として、必要以上に頑張りすぎてしまうことがあります。私自身はさほど問題にしていなかったし、何ならあたりまえだと思っていました。しかし、精神的に不安定になってしまったり、他の利用者や職員に対する関係性に問題の悪化してしまったりするなど、問題が発生してしまいました。また、必要以上にエネルギーを消費してしまうため、疲れやすくなってしまいます。こうした問題を少しでも和らげるため、仕事の出力調整をしながら日々仕事を行っています。

 私はよく自分自身を否定し、ダメ出しをします。そして、他の人が持っているモノや能力、才能がすぐに欲しくなり、「それに比べて自分は何やっているのだろう…」と思ってしまいます。すなわち、自己肯定感(ありのままの自分を受け入れること)は低いです。一時期に比べれば減少しましたが、今でも、自分はいてもいなくてもいいと思ってしまう時はあります。また、たとえ自分自身を受け入れられたとしても、「○○だから」「○○ができるから」といった「条件付き」が多く、ありのままの自分を受け入れられないことが多いです。私自身の考え方のクセとして、常に何かを満たそうとします。自分自身の能力はもちろん、食事やファッション、物欲、趣味などもそうです。しかし、完全に楽しめなかったり手に入らなかったりすると、どこか満たされないと感じてしまいます。すなわち、「自分自身が足りない」という発想です。それが、“自分自身の持っているモノ“に目を向けられると少しはラクに生きられるようになるのではないかと思います。今の自分には難しいけど、いずれはできるようにしたいです。

私は、2017年10月に発達障がい(広汎性発達障がい)の診断を受け、障がい者手帳を取得しました。その前後に一般就労をしていましたが、長続きせず、就労移行支援事業所にも通所しましたが、就職に結びつきませんでした。そして昨年10月に今のA型事業所に入所しました。また、幼少期から他の子との違いやいじめに苦しみました。そして、学校の勉強や人間関係。恋愛などが上手くいかなかったことで、「自分はほかの人より劣っている」と思い込んでしまい、必要以上に「頑張らなければいけない」と思い込んでしまいました。このように、自己肯定感の低さゆえに自分自身を追い込んでしまうのです。最近でこそ追い込むことは少なくなりましたが、今でも数量が多いときや頑張る必要があると判断するときは無意識のうちに追い込んでしまいます。

自分の課題として、「好きなもの」、「好きなこと」に対する行動力や探求心が低いことも挙げられます。自分自身が「本当に好きなもの」が分からなかったり、あったとしてもそれに対して自信を持てなかったりして結果的に「みんなが好きなもの」「当たり障りのないもの」が好きになったりすることもあります。これも自己肯定感の低さゆえに、自分自身が「これが好き」ということを許す、認めることができないからだといえる。また、自分の趣味や好きなことの話が苦手ということも課題です。現在のA型事業所でもなかなか自分の話ができず、だらだらと中身のない話が多くなってしまいます。そうなると私も充実感が得られず、相手も聞き飽きてしまいます。それでは私は好きなことを共有できず、相手も私のことを分かることができません。ゆえに、お互いにとってあまりプラスにならないと思います。その状況から少しずつでもいいので自分が、「これが好き」、「これがいい」ということを許せるようになればもう少しラクに生きられると思います。

このように、自己肯定感の低さゆえにいろいろな生きづらさが生じています。もちろん自己肯定感の低さのほかにも要因はありますが、自分にOKを出せないことが大きな要因だと思います。自分にOKを出せないこと、自分自身が精神的に満たされなかったり、必要以上に頑張りすぎたりして、結果的に自分の人生が充実しなくなってしまいます。精神的に満たされないとモチベーションを保つことが難しくなるし、必要以上に頑張ってしまうと疲れてしまいます。そうなると折角の楽しい人生がつまらなく退屈な人生になってしまいます。楽しい人生を送るため、充実した人生を送るためにも、少しでもいいので自分にOKを出せるようにします。

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